「水考」は、こちら→
オリジナルの「水考」の文章量が増え、幾分専門用語なども増えてしまったので、写真主体のlite版を作成します。
しかし、このlite版は「上水道にわずかに混入した放射性物質を取り除く」ことに目的を絞っているので、災害時などのライフライン確保についてはオリジナル版を参照ください。
このテキストは暫定版で、誤字や脱字、誤った記述などが残っている可能性があります。このことを了解の上、ご利用下さい。また、このテキストの利用により、利用者に何らかの損失が生じても、執筆者、サイト管理者は免責されるものとします。
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このテキストは暫定版で、放射性同位元素であるヨウ素131やセシウム137そのもので浄水性能の検証を行っているわけではありません(入手や検証ができないため)。
等価的に非放射性のヨウ素化合物とバリウム化合物の化学的定性残量と、放射線についてはトリウムとラジウムの残留量(ガイガー管計数)しか検証できていません。
すべてが同じように作用するわけではありませんが、活性炭吸着はそのメカニズムから推測して、ヨウ素131やセシウム137などでも有効な除去方法ではないかと考えられ、また他に有効な方法を手近な材料で実現することも困難と思います。
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☆使用する材料
○PETボトル 1リッター以上 3個以上 あるいはポリエチレン水タンク
○備長炭(活性炭も可・・大人1人1ヶ月あたり1~3kg)
(バーベキュー用の木炭は代用不可。詳しくはオリジナル「水考」を参照。
○金槌
○新品の土嚢袋
○メチレンブルー(インクジェットプリンタ用の青または赤インクで代用も可)
(メチレンブルーは大手ペットショップの熱帯魚コーナーで入手可。
棚に並んでいなくても、言えば出てくる・・オリジナル水考を参照)
○清潔なTシャツ1~2枚
必ず綿か麻素材のものを使用する。ナイロンやポリエステルは不向き。
☆つくるもの
ろ過用のフィルター
PETボトルの底を切り取り、Tシャツを折りたたんで巻物にし、詰め込んだもの。
有害物質を吸着除去するための備長炭の加工備長炭を新品の土嚢袋(どのうぶくろ)などの、清潔で頑丈な袋に入れ、金槌などで叩き破砕する。粒の大きさはPETボトルの口を通過する程度。
○ろ過用のフィルターをつくる(ろ過器の製作)
ろ過するのに、1リッターあたり3分以上かかるように、布を調整する。
それよりも速い場合、水は布以外の部分をすり抜け、うまくろ過できていないので、丁寧に調整しましょう。
このろ過装置は布部分に細菌などが発生しやすいので、3~4日ごとにハイターなどの漂白殺菌を行って下さい。
○炭の加工
☆使い方
1)破砕した備長炭をPETボトルやポリエチレン製の水タンクに入れる。
入れる量は入れ物の1/3~1/2の容積。
破砕した備長炭に水をそそぎ、数回洗う。
2)容器の8分目まで水を注ぐ。
初回に、作った備長炭吸着装置が正常に働いているかを検査する。
メチレンブルーまたはインクジェットインクを数滴入れ、水の色が着色されたことを確認する。
3)そのまま6時間程度放置し、水の色が消えているか確認する。
水の色が消えていれば、装置が正常に働き、有害物質を吸着除去できていることが確認でき
る。
もし色が消えてなければ、その炭に有害物質を吸着除去する能力はありません。
つまり使用できません。
写真は粉砕した白炭(粉末)を使用した、高速な吸着テスト。
破砕の場合は6時間程度はかかります。
最初のうちはこのテストをしても正常に色が消えますが、1週間程度使用していると徐々に吸着性能が低下してきます。
1週間から10日を目処に炭を交換しましょう。
以降1週間程度はこのテストを行わなくても、効果が持続すると思います。
参考
活性炭の吸着除去能力のテストは、貯水ボトル(タンク)全体で行わなくても、数かけら炭の破片を取り出し、小さなコップや試験管で行っても良いです、
水と炭の比率が装置を同じになるように注意。
4)テストに使用した水は捨て、新たに水を入れ6時間以上そのまま放置。
5)ろ過器にそそぎ、ろ過する。気になるようなら煮沸。
○以降は4)と5)を繰り返す。
1週間程度使用すると吸着除去の能力の低下以外に、藻やカビが発生するようになります。炭を交換するときに、容器もハイターなどを使用し、しっかり洗いましょう。